外貨崩落(松田哲・著)

外貨崩落 松田哲・著外貨崩落 生き残る人は知っているもう1つのシナリオ
〜FX、外貨預金、外貨投資信託 崩壊 円キャリー・トレード

外貨崩落」は、外国為替相場の世界での経験が豊富な松田哲氏の書いたFX本。

書名にFXと入っていないので、随分損をしてる感じがするが、表紙の上端には一応FX、外貨預金、・・・とあるので、良く見ると実はFXや外貨預金をする人のための本、特に円売り外貨買い、いわゆる円キャリートレードが危険だ、という主張の本であることが分かる。

松田哲氏は、早稲田大学を卒業後、三菱UFJ信託銀行(当時は三菱信託銀行)に入り、東京とニューヨークで外国為替、国際資金業務などに従事、その後、外資系であるファースト・インターステート銀行、パリバ銀行(仏、現・BNPパリバ銀行)、クレディ・スイス銀行、オーストラリア・コモンウェルス銀行などで為替ディーラーを務めた、外国為替のエキスパートだ。

松田氏は、独立した外国為替コンサルタントであると同時に、非常勤講師ながら亜細亜大学で教鞭を取り「現代金融市場論」を教えるなど現在でも大活躍されている。

ということで、松田氏の外貨買い円売りは危ない、円キャリートレードは崩壊した、というメッセージにはかなりの説得力があるし、実際に松田氏がほぼ予想した通り2007年の後半から2008年現在にかけて急激な円高が進行したと言う点で松田氏の慧眼には脱帽するばかりだ。

外貨崩落」の内容としては、円キャリー・トレードの意味、仕組み、そしてなぜ日本のFX個人投資家が外貨買いばかりで売ることが苦手か、など鋭い指摘がある。ただ、この辺はFX中級の人にはわかりきったことだということもあるかと思う。 

また、具体的なFXトレードのテクニックとかトレードシステムについての知識を求める方にも、物足りないと思う。
本書の第5章「外貨崩落の引鉄と、リスクを儲けに代えるトレード・テクニック」が、FXの売りについて解説した部分だが、この本だけを読んでFXの売りで勝てるようになる方はごく一部だと思う。

ただ、これから、FXを始めるという方なら、たいていの場合外貨預金の延長線からの発想が多いと思うので、外貨買い円売りポジションを安易に取ることが、相場の状況によっては非常に危険であること、外為相場でも10年に1度くらいにドル円で一日に10円も動くような大相場が高い可能性で起こること、などは「外貨崩落」を読んで頭に入れておいて損は無いだろう。

何しろ、松田氏は現役の為替ディーラーの頃に、プラザ合意(1985年)やLTCMショック(1998年)などでのドル暴落、急激な円高を目の当たりに経験している。松田氏からすれば、サブプライム・ローン問題に端を発した金融危機によって円高が起こることなど当たり前という認識だったに違いない。(素人はこの辺の認識がやはり足りないんだよね。。。)

ちなみに、松田哲氏はブログやメルマガなどでの情報発信も精力的に行われており、それらも本書と同時に講読されると良いかもしれない。

また、FX会社主催などで松田哲氏がセミナーを行うこともあるので、またこのブログでもご紹介したい。

松田哲氏のblog: 松田哲のFXディーラー物語[ブログ]
松田哲氏のメルマガ: 独断と偏見の為替相場

※ 松田哲氏、メルマガでの「蛆虫」発言、勇気ありますね・・・ 
  当方にはなかなか真似できません。((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル

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